宇宙キタァー (完)
□形勢逆転
3ページ/6ページ
『斎藤さん。こんな手紙を出して
あなたどういうつもり?』
咲が封筒から手紙を差し出す。
『稲垣咲様。私はあなたが、
ラビットハッチを壊した証拠を
握っています。ばらされたくないなら、ラビットハッチに来て
ください 斎藤雪姫。
咲は手紙の内容を読み上げた。
落ち着いてはいるが明らかに動揺している。雪姫がニヤリと笑うと
『そのまんまですが。何かおかしいでしょうか?』と言った。
『私が、やったという証拠でも
あるの?』
『もちろん。』
『出してみなさいよ。』
雪姫はポケットからペンを出した
『はっ!これのどこが証拠なのよ!馬鹿馬鹿しい!帰るわ。』
『ペン型の盗聴器なのですが、帰っちゃって良いのですか?』
その声に帰ろうとしていた咲の足がピタリと止まった。
盗聴器?まさか!嘘でしょ!
確認は怠ってないもの!
そうよ。きっと嘘ついてるのよ!
『じゃあ押してみれば良いでしょ?押しなさいよ!』
その言葉にさらに雪姫はニヤリと
笑った。
『押してもいいのですか?』
『早く再生ボタンを押しなさいよ!出来ないの?』