さくらの妄想ランド

□世界の終りに見たものは…
1ページ/4ページ

 
 第一話 私たちは双子





   今日、私たちの手で世界が終る。


  それは、昨日の夜の出来事だった…
 
「あずちゃん、明日が世界の最後の日になったらどーする?」
私の双子の姉、如月かずみがいきなり聞いてきた。
「どーしよーか……何かすることあるかな…?」
特に何かしたかった訳でもなかったので、問返した。
「私はね、夜の学校に行きたい。」
「それって今行きたいんでしょ?」
「うん。」
「…はぁ…、んじゃ今から行く?てか、行こうか。」
「やったぁぁぁぁ!さすがあずちゃん。」
 
私たちは双子なのに、全然似てなくて…
かずみは、金髪の右が黒の左が蒼の眼で、私は、黒髪の右が赤の左が黒。
誰が見ても双子にはみえない。
私たちも疑ってDNA鑑定もしたことある。
でもまったく…というか同じ、結果は100%同じ遺伝子で、双子でないとおかしい。
親の所為かも知んないけど、親は私たちがもの物心付いた時には既にいなくて…。
親戚かも分らない色んな家を、2人で転々としてて…
だから、ずっと2人だけで生きてきたことになる。
ずっと2人で生きてきた。
だから、何をするのもいつも一緒だ。
 
というわけで、学校に行くことになった私たちは、
私たちのトレードマークともいえるパーカーを着た。
このパーカーは、前に一緒に住んでいたお爺さんに買ってもらった大切なものだ。
お爺さんは唯一私たちを気持悪がらずに最後まで育ててくれた。
昨年、理由もなく死んでしまったけど…。
「よし。準備万端!!行こっか、あずちゃん。」
「…おう、かずみ。……今は10時か…人居ないといいね。」
そして今住んでいるとこに近い私たちの高校へと向かった。
 
10分後…。
「ついた…。」
「お〜。やっぱ夜の学校は雰囲気あるね〜www。」
「…だな。明かり付いてないし、誰もいなそう…。」
そして私たちは、校舎の中へと入った。
 
いろんな教室に行ったけど、たいして怖く無かったので最後にと、屋上に行った。
「思った以上に楽しくなかった↓。」
「まぁね…。でもここから見える夜景…綺麗だよ…、あずみ。」
「うわぁぁぁ…ホントだ!きれー…。」
ここらへんじゃぁ、この高校は一番高い建物だから私たち声の町がよく見える。
その時シリアスムードを壊すみたいに、誰かの喋り声が聞こえてきた。
「〜〜〜〜だ………すん〜〜」
「ち〜〜〜〜〜〜、おま……じゃ〜〜〜な!」
だんだんと近づいてくる。
私たちはとっさの判断で近くの物陰に隠れた。
「だ〜か〜ら〜、天使なんかいいじゃんか。今の時代悪魔だし。」
「は?何いってんの?悪魔とか悪い印象しかないじゃん。よって優先されんのは天使。」
「そーか?天使のが腹黒だし、お前なんかとくにじゃん。」
「お前にだけは言われたくない。ゼットにはな。」
なんだか突拍子もない話に吃驚する。
「…ならこーしない?ニーノ。俺ら悪魔が先に双子を見っけたら悪魔を優先して、お前ら天使が先に双子を見っけたら天使を優先。どっちにしろどっちかを殺すんだし、話し合いより手っとり速いし…。ど?。」
「………仕方ない。それでいいだろう。だが、この話を聞かれた人間2人はどーする?。」



つづく…
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ