名をくれた君を想う

□第七章
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「ねえ、貴志。」
「なに?」

妖に言った通りに朝一番に来た夏目に咲弥は昨日気づいた事を聞く。

「今日は平日だよね。」
「? うん。」

「学校、行かなくて良いの?」

「!!」

先ほどまで楽しげにしゃべっていた夏目は、その一言でピタリと動きを止め、一気に笑顔を曇らせた。

(しまった。言っちゃいけない事だったか)

「…いいんだよ。別に」
「良くはないでしょ?
たしか、人の子は学校に行かなければいけなかったはず………」

「いいんだよ!!」

たしなめる咲弥に夏目は少し大きな声で言った。
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