Boys Love

□奪ってしまおうか。
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「へぇ、寮の部屋って結構広いんだね。」


「クス…そうかな?」




前にルドルフに来た時は、校舎内で会ったから寮の中には来た事がなかった。
男子寮だから殺風景と言えば殺風景なのだが
落ち着いた部屋で居心地が良かった。



「せっかくだし、何か話さない?」



言い出してきたのは、紛れもない彼自身。
正直驚きもしたが、それ以上に嬉しかった。

それからは、彼の話す学校の事や、テニスの事、とにかく色々な事を話してくれて
僕は笑いながら、その話に耳を傾けていた。



「不二はさ、付き合ってる人とかいないの?」


「残念ながら、いないよ。木更津くんはどうなんだい?」


そう聞くと彼は顔を少し赤らめた。
そして小さな声で


「僕ね観月と付き合ってるんだ....」


驚きはしなかった。
僕はその事を始めから知っていたし、
知っていながら彼が好きなのだから。
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