BATTLE TENNIS ROYALE
□リストバンド
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「芥川!お前腕は…」
二人で行動していた俺達。
芥川が少し辺りを偵察してくると出ていって一時間。
あまりにも遅いと芥川を探して森を歩いていると
ひょっこりと笑顔で帰ってきた姿に俺は安心していた。
でも、明らかに無いものがあった
「お前右腕は何処にやったんだ!」
「あ、ちょっと襲われちゃってね〜でも俺大丈夫だC〜。」
ああ、もうコイツは本当馬鹿だ。
少し強引に、人目の付かない建物へ連れて行った。
「丸井君?怒ってる?」
「当たり前だ!何やってんだお前!」
芥川を椅子に座らせ、元々腕があった所を見た。
止血するためにタオルで押さえていたとはいえ、血液は止まる気配がない。
氷帝ジャージの青色の腕の生地はきっと腕ごと斬られたのが解る。
「痛いだろうが我慢しろよ。」
「うん…っ」
止血するように包帯をなるべく強い力で巻いていく。
力を込めるたびに辛そうに芥川は歯を食いしばっていた。
「お疲れ芥川。」
「うん、ありがとう丸井君!」
血だらけの服装が痛々しいから立海ジャージを羽織らせた。
「ごめんね、丸井君」
「もう心配かけさせんなよ。」
「うん!」
芥川は強いヤツだってこの時思った。