テニスの王子様
□昼寝
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前芥川さんに教えてもらった
昼寝にぴったりだという野原に来ていた。
都会の街並みも好きだけどたまには何もない所でゆっくりするのもいいなぁ。
髪を撫でるような優しい風が心地よくて草の上に寝てみた。
少しくらい…そう思って瞼を閉じた。
何分くらい経ったかな?
明らかに風が頭を撫でているんじゃない、誰かが頭を撫でている感覚で目を覚ました。
「…ん?」
見覚えのあるジャージ、見覚えのある帽子。
ボヤけた視界が段々と綺麗になっていく。
ようやく視界が正常に戻って見えた顔は…
「リ、リョーマ…?」
口にだして呼んでみたら、驚いたようにそっぽを向いてしまった。
風に揺れた髪から赤くなった耳が見えて
リョーマ、恥ずかしがってんだなぁ
と静かに笑ってみた。
一緒に寝る?って聞いたら、無言のまま私の隣に寝転んできた。
いつも素直じゃない君が珍しく素直で
なんだかとっても嬉しくなった。
「おやすみ」って言ったら「おやすみ」って聞こえて私は目を閉じた。