Boys Love
□悲しいくらい好きだった
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「僕ね亮が好きだよ。」
「俺も淳の事好きだぞ。」
それは兄弟としてでしょ?
僕が言ってるのは違う好きなんだよ?
なんだか悲しくなって俯いたら、亮が心配そうに僕の頭を撫でた。
「大丈夫か?」
「うん…大丈夫だよ」
本当は顔をあげたら泣いてしまいそうだった
僕は下を向いたまま、亮に抱き付いた。
自分と似たにおい、懐かしい温もり
安心のできる感覚と愛が伝わらない悲しみが辛い。
亮の胸に顔を埋めて聴こえる鼓動も
全てがたまらなく愛しい。
「亮…違う……違うよ。」
「…何が違うんだ?」
胸から顔を離して見上げる。
涙が流れても構わず、僕は告げる
「好きじゃない……あいしてるんだ。」
兄弟の関係を崩した愛は
報われますか?
end