small worlds

□small worlds
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目をゆっくり開けた。


『わぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!』


確か…階段から落ちたんじゃなかったっけ…?

浮橋「いつっ…」

体が所々痛い。

落ちたのは、本当のようだ。

あの高さから落ちたとなると、死んだってこと…?

じゃあ、ここは天国…?

いや、そうは見えない。

上には青空、地面はアスファルト、横には、大きな校門のようなもの。

浮橋「…て、あれ!?皆はっ…!?」

周りを見ても、3人の姿はどこにもない。

取り敢えず、目の前にある校門のような門をくぐってみようと、手をかけた時だった。

「「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」

浮橋「何事っ…!?」

黄色い声に、思わず耳を塞ぐ。

鳴り止まない声。限界で、しゃがみこもうとし
た、その時だ。


唖然。


綺麗な顔の青年。

普通の人なら、それで済むだろう。

私…3人でもそうだ。私たちは違う。

だって、そこにいたのは。


浮橋「仁王…仁王雅治っ…!?」


私の大好きな漫画、「テニプリ」の登場人物、コート上のペテン師、仁王雅治がそこにいたのだ。

ありえない…

だってあの人は、2次元の人物でっ…!

1人で色々混乱している間に、彼は私の目の前に来ていた。

漫画の中とは違い、背がちゃんとある。へんな言い方だけど。

…綺麗な顔が近づいてきたかと思うと、腕を腰に回される。

不覚にも、ドキッとしてしまう。



…ちょっと待て。


なんだ、この体制。


客観的に見たら、仲いい感じに見えるよな!?


浮橋「は、はなせ!!!」

咄嗟にでできた言葉がこれだった。

仁王「照れんでもええじゃろ。いつものことじゃろ?」


いや、さっき会ったばかりです。


浮橋「いやいやいやいや…」

仁王「かわええのぉ…」

‘チュッ’


・・・


仁王「行くぜよ。」

「「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」

浮橋「…(チーン」

そのまま待ち上げられ、走り出した。
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