僕らのシェアハウス日記。
□とある日の朝
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「……。」
いつも通りの時間に起床。カーテン越しに差し込む暖かい日差しは、今日の快晴を知らせる。
ギリギリまで眠らせてあげたい疲れているだろう彼を起こさぬようにそっとベッドから抜け出し、すっかり慣れた階段を下りる。
3階の僕らの部屋、2階の彼らの部屋を通り過ぎた頃、空腹を刺激する良い香りが漂い始める。
味噌の良い香り。今日は和食らしい。
「おはよう、大我。」
「おー、おはよ、相変わらず早いな。」
「ふふ…僕を誰だと思ってるんだい?」
「…ま、確かにお前に限って寝坊は無いわな。」
「わかってるじゃないか…今日は和食かい?」
「何か学校で灰崎から良い豆腐貰ったからな、早速使ってみた。」
「へぇ…灰崎が、今度会ったらお礼を言わなきゃね。」
「またこっちの大学来るのか?」
「駄目なのかい?」
「駄目とかじゃないけどよ…お前が来ると、葉山さんとか根武屋さんがうるさいんだよ、もちろん黄瀬もうるせーし。」
「ふふ…愛されてるんだね、僕は。」
「どいつもお前への愛が異常なんだよ、特に黄瀬な。てかそろそろ黄瀬と黒子起こしてきてくれ。」
「もうこんな時間か、わかった、二人とも起こしてくるよ。」
「頼んだ。」
「うん…まずは涼太からだな。」
朝、必ず僕より早く起きてるのは、同居人の大我だ。
料理が得意ということで流れで僕らの料理係となった彼は毎朝早く起きてそれは立派な朝食を用意してくれる。
それで、僕がお寝坊さんの涼太とテツヤを起こしに行くのが毎朝のパターンだ。
…しかしこれがちょっと問題である。