偽りの白
□五章
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名前side
どうやってはじめに話しかけたらいいのかな?
誤解を解かないといけないと思ってるのに体が無意識に避けてしまう。
「何でかな?」
誰に言うでもなく呟く。
こんな態度をとっていたら後ろめたいことがありましたと言っているようなものだ。
「どうしたの?」
え・・・?
「悩みがあるなら聞くよ」
顔を上げると目の前には総司さんがいた。
いつの間に来たの!?
「総司さん!」
「驚いた?気配消して近づいたからね」
何でそんな必要が・・・本当に困った人
「やめてください」
「はいはい。それで何かあった?言いたくなかったら言わなくてもいいけど」
・・・こんなことを相談しても相手を困らせるだけだ
これは私の問題だ。自分の気持ちもわかってないのに誰かに言えるはずがない。
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