短編

□素直な彼氏と俯き彼女
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丸「よくできました!」


『は?』


丸「仁王〜!でてこいよ」


仁「名無しも大胆になったのぉ〜」




教室のドアから手を振る仁王をみて固まる私。



『まさ・・・はる?学校、休みって・・・』





仁「嘘じゃよ。ドッキリなり」




『ごめん、わけがわからない』



丸「だーかーらー、お前に仁王のこと隙って言わせるドッキリなんだよ。てことでー、邪魔者は部活に行って来るぜぃ。仁王も部活には来いよなー」




仁「ありがとさん、丸井。幸村には適当に言っといてくれ」






うぃーっすといいながら部活に行く丸井。

そんな丸井を仁王は目を追ってニコニコしているが・・・・







そんな事は頭にはいらねーんだよ!!!!!!







『どっからいたの?』



仁「最初から」



『なんでこーゆーことしたの?』



仁「・・・」






『ばか。雅治のばか。最低。こんな事、雅治にだけには聞かれたくなかった。ごめん・・・。やっぱり私、迷惑だよね。本当は別れるきっかけを作ろうとしたんじゃないの?』




仁「やめんしゃい」




『ごめん、可愛くないし、馬鹿だし、わがままだし、私と付き合ってくれたのも、私がかわいそうだからだよね』




仁「名無し、怒るよ」





真剣な顔をしながら近づいてくる仁王。



それにつれて、私の涙も止まらなくなる。






仁「俺は、お前さんのことが好きじゃ。一番なんだよ。毎日かわいいと思うし付き合えてよかったとおもっちょる。他のやつなんか興味なか。お前さんが他の女になんかされたら俺が絶対許さんしぶっころす。だから、もう隠すのはやめよう。俺らがつきあっちょるって皆に見せつけよう。お前さん気づいてないと思うけど、結構男に人気あるからのぉ。俺もずっと焦ってたなり。だから、お願いがある。コソコソ付き合うのは、もうやめよう。影でお前が俯いて泣いてるのを見るのはもう耐えれん」








こんなにたくさん話す雅治は初めて見た気がする。
声が少し震えながら、うちの手をずっと握り締めてくれる。
私が影で泣いてるのも知ってたんだ・・・
雅治は全部、知ってたんだ・・・
こんなに私のこと、思ってくれてたんだ。









『ごめん・・・ありがとう・・・雅治]









涙が・・・止まらない。
これ以上喋ったら絶対顔がぐちゃぐちゃになるよ。









仁「ほーら、あんま泣くんじゃなか」




ちゅっという音を立てやさしく抱きしめてくれる雅治。




『雅治、大好き』




仁「俺も、大好きじゃ」








そしてもう1回、笑顔の二人は甘い甘いキスをした・・・。












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