短編
□幸村君は純粋
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左の席から声がきこえた。
私の左の席はあの人。そう、テニス部の…
「幸村君?」
「それ、俺に当てはまるかなー?って思って」
ニコニコしている彼を見ると少しゾッとしたが、私は苦笑いで受け流した。
確かに彼はイケメン。身長もある。頭もいいし、テニス界では超エリート。
お金持ちかは知らないけど…。
だけも話したことなんか1.2回くらい。
今の入れても3回くらい。
正直びっくりしている。
「名無しさーん?」
「は、はい…」
「俺とさ、付き合ってくれない?」
その時何かが動いた。
私の中にあった何かが。すごくドキドキし始めた。
今まで初めて告白された。
彼は自信満々な顔をしながら照れる私を一点に見つめてた。
「名無し」
そして、笑顔を浮かべた。