短編

□ベタな恋
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眠い。

もぅ寝ていいだろうか。いや、だめだ…勉強しないとテストがしぬ…。

あ、でもまぶたが…。

いかん、いかんぞ、目覚めよ私!!

名無し、ただいま図書室で勉強中。
テスト前なので、真面目に勉強してるのであります!

ま、まぁ…正直な話、先生に勉強しろって言われて強制的に図書室でやっておるのですが…。


私ってそんなに頭悪いのか…。

そんなネガティブな事を考えながら眠気覚ましに図書室をウロウロしてた。
静かな図書室。周りには4.5人勉強してるくらいで後は誰もいない。

面白い本ないかなー。

あ、これ面白そう。


気になった本に手を出したら誰かの手と当たってしまった。

うわ、こーゆーの面倒い。

相手の手をたどって行くと身長のある制服をきた生徒が立っていた。

「すみません…。どうぞ」

私は話すのがめんどくさかったからその場をすぐに離れようとした。

「待て、お前が先に読むといい」

「あ、いえおきになさらずに」

「いいから。眠たそうにしてたから、これで目を覚まして勉強に励むといい」

本をスッと渡された。

「ありがとうございます…」

私は勉強していた席に座った。

あの人…どっかでみた事が…。

「柳蓮二だ」

「えぇ?!」

さっきの人が隣に座っている。

「お前は名無し名無しだな」

「は、はい…」

「俺はこーゆーベタな展開で恋が始まるのは悪い事ではないと思う」

何を言ってるのだろう…。
私は目が点になりながら話を聞いた。

「俺はお前の手に触れた時、少しだけだが胸が鳴った。これはたぶん、恋が今から始まるのだと思う」

「は、はぁ…」

どーしたのだろう。
私も何故か恥ずかしくなってくる。

「俺と、付き合わないか?」


ベタベタな恋が始まる。


図書室で


手がふれあい


始まる恋。


ベタじゃん?ベタだよ。


ベタでもいーじゃん。


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