短編
□まさ夢
1ページ/3ページ
私の右隣の席には雅治。
今日も授業に出てない。たぶん屋上へ行ったのか?
そんなこんなであっさり午前の授業が終わり昼休み。
今日は友達と屋上でご飯を食べる事にした。
たぶん皆、雅治を見に行くのだろう。
雅治が授業に出ない=屋上にいると言う事は雅治ファンなら絶対に知っている。
私は皆の後をついて行った。
屋上のドアを開けると冷たい風が思いっきり体に直撃してくる。
「さっむ…」
ここでご飯なんか食べたくない。寒すぎる。
でも皆はきゃっきゃっしていて元気やなぁ、と自分がおばあちゃんみたいになる。
円になって座ると後ろから声が聞こえた。
「名無し」
「え?あ、雅治。いたんだ」
そこには眠たそうな雅治が立っていた。
周りの皆は頬を赤く染めている。
「飯か?俺にもくんしゃい」
「やらないよ。自分のは?」
「持ってなか」
「どんまい」
「冷たいのぉ」
そんな会話をしていると皆は唖然としていた。
「名無しってそんなに仁王君と仲良かったの」
「あれ?言ってなかったっけ?あたしこいつと幼馴染」
「何いっとるんじゃ。恋人同士じゃろ?」
「はいはい」