夢小説
□赤司
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20時頃自宅を出、彼の家へと足を運ぶ
髪を揺らす風の冷たさを肌で感じながら、そろそろコートを出しておこうとぼんやり考える
冷え切った指先を擦りあわせカーディガンのポケットへと差し込む
それからは無心で歩を進めた
「…、…ほんと」
…いつみても大きい
知らず知らずのうちに目の前にあったうちの門とは比べものにならないその大きさに口を零しながらインターホンに手を伸ばす
「いらっしゃい」
伸ばしていた手をぴたりと止め声のした方へゆっくりと振り返る
「…征十郎…」
私の横に立っていた人物の名前を呼びながら頬を緩める
私と視線を交じ合わせた征十郎は綺麗な目を細め口角をふんわりと持ち上げる
征十郎に向き直りそのしかっりとした肩に腕を回す
頭上から聞こえるクスクスと笑う征十郎の心地良い声
「さすがに外ではまずい」
部屋に入ろうと、言いながら私の手をごつごつとした大きな手でやんわりと包む征十郎
私は征十郎に手を引かれるがままついて行く