夢小説
□赤司
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締め切った窓、光を遮断するカーテン
肌に絡む毛布を心地良く感じながら布団の中で身を捩る
しんと静まり返っているその空間にメールが来たことを知らせる携帯のバイブ音が虚しく響く
あまり眠気の無かった体を起こし枕元にある微弱な振動を繰り返す携帯を手に取る
画面に表示された時刻は4時30分近く
こんな時間にメールしてくる人は一人しかいない
メールの内容は分かっているけれど、目を擦りながらそれを開く
“今夜21時に”
絵文字も何もないシンプルな本文に私は返事を返すことなく携帯をその辺へ放る
返事をしなくても、彼は分かってるから
私が彼からの誘いを断る訳がない、と