夢小説
□高尾
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「けど、なんか和成とこうして二人になるの久しぶりだね」
「まぁ、俺部活忙しいし?」
「私も委員会あるしね」
下り坂を緩やかなスピードで下りながら私たちは会話する
昔から活発で無茶なことをする和成は下り坂も、もの凄いスピードで下りてたのに
きっと私が怖がると思ってゆっくりこいでくれてるんだろうな
そんな優しい和成が、私は
「私は?」
「へ」と自然に漏れた声
動揺を隠すことなく和成を見上げれば綺麗な唇を吊り上げて此方を見ていた
「…声に、出してた?」
恐る恐る聞くと和成は「うん」と躊躇なく頷いた
「そっか、」
「うん」
二回目の和成の「うん」は消えてしまいそうなほど、小さな声だった