島の外...

□夜空に捧げる
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【夜空に捧げる】







まるで闇に消えてしまった星のように



その存在は儚く散った...









何よりも 誰よりも

その笑顔が好きだった。


その笑顔を見る為なら自分さえも偽った。







何よりも誰よりも優しかった あなたは

一体どこへ消えてしまったの?








それが分かれば逢いに行けるのに








まるで夜に消えてしまった月のように


あまりにも綺麗で



手を伸ばしても届かなかった あなたが
もっと遠くへ行ってしまった







何よりも誰よりも大切だった あなたは



一体どこへ消えてしまったの?








それが分かれば逢いに行けるのに







逢えないのなら



せめてあなたを忘れぬように



せめてあなたを愛せるように





いつでも歌う


いつまでも詠う















あなたが居なくなってしまった日の夜は

不思議と涙が出なかったのに





あなたが居なくなってしまって初めての朝は



ずっとずっと涙が止まらなくて







それでわかった。





あなたは

『星』に『月』に
なってしまったと。








だからせめて
あなたに聞こえるように






だからせめて
あなたに届くように




いつでも歌う



いつまでも詠う








eNd.
 

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