小説
□君の隣は僕だけでいい…
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『雲雀ー!』
呼ばれて振り向くと、六道骸と腕を組みながらこちらへ来る山本武がいた。
「…なに?」
山本と腕を絡ませ、口元の緩みきった六道骸…こんな奴、今すぐに咬み殺してやりたい。
「ああ、武、そんなに強く引っ張らないで下さい」
山本武と腕を組んだくらいで、勝ち誇ったような態度。
馬鹿だね、この子はスキンシップ好きだから、こんな事は誰にでもするんだよ。
『雲雀!やっと見つけたのなっ!』
そう言うと、今度は僕に腕を絡ませた。
「「!?」」
山本の右側には六道骸が。
そして、左側には僕の右腕が。
『やった!俺、ずっと、こうしたかったのな♪』
「武?」
僕と六道骸は山本武の行動にポカンとしてしまった。
『へへっ…俺、大好きな二人と歩きたかったのな!』
可愛い事、言ってくれるじゃないか…ほら、君がそう言うから、六道骸が鼻の下伸ばしてるよ。