小説

□星うさ「アイスミティ」
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私が今一番ハマってる言葉。
それは「アイスミティ」。
レイちゃんに言ったら「本当にうさぎは食い意地がはってるんだから」と呆れられてしまった。
「アイスミティ」=「アイスミルクティー」だから そう思うんだろうけど、それは大きなマチガイだよ、レイちゃん?
だって「アイスミティ」って言葉、とっても可愛いと思うんだ。
響きが透明で涼しげだし、何より高原と白いレースがよく似合う!!(気がする
)
そんな事を考えていたら良い事を思い付いちゃったよ!!

「そうだ!!セイヤをデートに誘おう!!」

高原は無理だけど 海の近く。
横浜か鎌倉辺りはどうかな?
小さくて可愛らしい喫茶店で アイスミティを注文するの!
幸い今は夏で海がとびきり綺麗に見えるし、この間美奈子ちゃんとショッピングに行って一目惚れした あの白いキャミワンピ。
あれを着てアイスミティを注文したら、いつもより二割増しくらいは可愛く見えるかもしれないじゃない?
セイヤには少しでも可愛い姿を見て貰いたい この乙女心!!(←自分で言う?)

「ちょっとくらいはトキメいてくれるかな?」

そんな事をぼんやり考えていたら突然ケータイがなった。
この着メロ…
「セイヤだ!!」
慌ててケータイを掴み通話ボタンを押す。
「もっ!!もしもしっ!?」
『……ぷっ』
ーーはい?
『おだんご、何慌ててんの?スッゲー鼻息!!』
「!!!!!?????////////」
電話の向こうで愛しい彼は からかうようにクスクス笑う。
セイヤの前では いつも可愛いくいたいのに!! ちょっと!! そんなに笑わなくてもいいんじゃない!?
そんな私の気持ちも知らずに笑い続ける彼。
もうっ頭にきちゃうな!!

『ーーなぁ、あのさ、次の日曜日だけど、お前ヒマ?』
「へ?」
『へ?じゃなくて、デート、しない?』

少し照れたような ぶっきらぼうな声。
セイヤも私に会いたいと思ってくれてたの?
途端に気持ちがパアッと明るくなる私は現金だね!!
だって きっと電話の向こうでは ちょっぴり赤くなりながら セイヤが唇を尖らせている。
そんな姿を想像すると嬉しくてにんまりしちゃうよ。

「うん!!ヒマ!!あのね、セイヤと一緒に行きたい所があるの!!あのねっ」

(さっきの鼻息を挽回するくらい とびきり可愛い私を見せてやるんだから!!)

再び鼻息が荒くなりそうなのを必死で押さえながら

(いけない、いけないっ)

「日曜日!楽しみにしてるね!!」

ーー覚悟しててよね!
  ね、セイヤ♪♪♪

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