歌姫の歌

□ROCKBOUND NEIGHBORS(奈々)
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「咲耶さん!どうぞ!」

「ありがと〜」



12月12日

お仕事終わりに恋人さんの咲耶さんのお家にやって来た私、水樹

咲耶さんもお仕事を終えてお家に帰ってきていたみたいで、インターホンを押した私を迎えてくれた

咲耶さんのお家に入って案内されたリビングで私はずっと渡したかった物を咲耶さんに手渡した

それは私の9thアルバムのROCKBOUND NEIGHBORSだ



「もうアルバムも9枚目なんだねぇ」

「はい!前作のIMPACT EXCITERから2年5ヵ月ぶりのアルバムです!今回も激アツな子たちばかりですよ〜!」

「最近本当に激アツな曲ばっかだね」



咲耶の言うとおり最近のシングルも激アツな曲ばっかり

それでも私たちが作った子だから悪い気はしない



「咲耶さん!早速聞きませんか?」

「ん〜今はそれより…」

「へっ?」



ROCKBOUND NEIGHBORSを私のシングルとアルバムが置いてある棚に置いた咲耶さん

そのままくるっと振り返って私に近づいてきた



「な、なんですか?」

「今は奈々ちゃんとイチャイチャしたいな〜と咲耶さんは思うわけなのですよ」



そう言って私をソファーに座らせて私の膝の上に乗った咲耶さん

咲耶さん、相変わらず軽いなぁ…

そう思わずにはいられなかった



「あ、あの…」

「奈々ちゃんはさ、こうするの…嫌?」

「っ!嫌じゃないです!!」



すっと私の髪を梳かして頬に添えられた咲耶さんの手

添えられた手と全体的に抱きついている咲耶さんからとても温かい気持ちが広がる



「じゃあ、奈々ちゃん。今、私がしたいことしてみて?」

「えっと…じゃあ…」

「んっ…」



咲耶さんの唇にそっとちゅーをした

思えば私からちゅーするの、初めてかもしれない

いつも咲耶さんにちゅーの先手、取られてばっかりだし



「どうですか?」

「ん…正解。やっぱ私と奈々ちゃん、繋がってるね。体も心も」

「ですね♪」



それはそうだ

私は咲耶さんが好きだし、咲耶さんも私を好きだって言ってくれる

相思相愛だから

ROCKBOUND NEIGHBORS…

仲間との絆を大切にしたいって想いを込めたタイトル

でも一番の絆は…咲耶さんとの絆なのかも




「咲耶さん!大好きです!」

「ありがと。私も奈々ちゃんのこと、大好きだよ」




Fin
 

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