歌姫の歌

□歌姫必殺仕置人〜疾風の奈々〜(奈々)
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「あ、あぅ…///

「さ〜て、もう逃げ道…ないよ?歌姫さん♪」



時は江戸

将軍様の一人娘である姫君は普段は城から出ることなく、城で唄っている

それでも時々、お忍びで城下に下りては悪人を成敗しているという…

そんな彼女を城下の人たちはこう呼んだ



歌姫必殺仕置人、疾風の奈々…と



「あ、あの…!///

「ん〜?何かな?奈々姫様」



城内の歌姫の部屋

そこで何故か歌姫…別名必殺仕置人の疾風の奈々は追い詰められていた

それも…自分の許婚に



「わ、私にはまだ早いかな、と思うんですけど!///

「大丈夫でしょ。じいやや将軍様も許可くれたし」

「二人のバカーーー!」



このとき、歌姫様の脳裏にはニコニコ笑いながらこの許婚を送り出した二人が浮かんだ

後で仕置しようと思いながらもどうにかこの状況を突破しようと歌姫様は思考をめぐらせる

でなければ自分が危ない…勿論、貞操の意味で



「何でそんなに嫌かなぁ」

「だ、だって!咲耶様は…!」

「まぁそう言うと思ったけどね?だって知ってるもんね、奈々姫様は」



そう言ってよりじりじりと歌姫様へと迫る許婚

歌姫様も後ろへ逃げるか壁にぶつかり退路もない

そして…耳元で囁かれた



「私が…奈々姫様と同じ女だってこと」

「っ…///



そう、世間では男と認知されている歌姫様の許婚

だが本来は歌姫様と同じ女性なのである

何故それを歌姫様が知っているか…

それは将軍様から許婚として紹介された際に将軍様本人から言われたから

無論、歌姫様は驚きを隠せなかった

跡継ぎなどはどうするのかと歌姫様が将軍様に反論すれば…



「まぁ大丈夫やろ」



なんともまぁ軽い形でそういわれてしまった





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