歌姫の歌
□Love Girl(ゆかり)
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「ふぃー…」
今年のツアーの最終公演を終えて控室に戻ってきたゆかり
戻ってきてすぐに愛用の携帯を手に取った
今回の福岡公演はなんかいろいろゆかりも疲れた
でもやりきった感があるから悪くはないんだけどね
で、今からゆかりがするのは…
「えーっと…出るかな…?」
電話帳を開いて一番最初に設定している番号に電話をかける
プルルル…と待機音を聞きながらゆかりはドキドキしていた
少しだけ待っていたらブツッと音が切れた
『やほー。愛しの咲耶さんですよー』
「咲耶愛しのゆかりだよー」
『あはは!ゆかり、お疲れ〜』
「うん〜なんか、四回もアンコールあったよー」
『そうだねぇ』
電話越しに聞いた咲耶の声が楽しそうだった
咲耶はゆかりと同じ事務所に所属していて、今日はオフだからゆかりのライブを見に来るって言ってた
だから今日のライブの内容は咲耶も知ってる
「あー…咲耶に癒してもらいたいよー」
『ふふっ、そう言うと思って…』
そうしていれば電話越しにガチャっと言う音と同時に控室のドアも開いた
ん?同時に?
そう思いながら振り返れば
「やっほ、ゆかり」
そこには電話片手に手を振っている咲耶の姿があった
えっ!?何でここにいるの!?
というかいつの間に!?
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