短編集

□手綱の握り方は人それぞれ
1ページ/2ページ





「響、そっち持ってくれる?」

「うん、未来」



学園祭である「秋桜祭」の準備に勤しむリディアン生徒

勿論、その中には特異災害対策機動部二課所属のシンフォギア装者である響と協力者の未来の姿もあるわけで

相変わらず二人仲良く作業に勤しんでいた



「そういえば…響、カノンから何か手伝ってって言われてなかったっけ?」

「へ?んー……あぁ!そ、そうだった!」

「もう。カノンとの約束忘れるなんて、幼馴染失格だよ?」

「ご、ごめん…」



だがそんな作業の中で未来は響がもう一人の親友であるカノンから呼ばれていた事を思い出し、響に訊いてみる

未来に言われて少しばかり考えた結果…響は自分がカノンと約束していた事を思い出した

そんな響に思わず溜息を吐きながら未来は響を注意し、響もしょんぼり気味



「未来」

「ぁ、カノン」



そんな二人の傍に現れた数冊のノートを持った銀髪のクラスメイト

そのクラスメイトこそ、響のもう一人の幼馴染であるカノンであった



「ご、ごめん!カノン!約束、忘れてて…!」

「平気。響が未来が大事なの、分かってる」

「え、えっと…」

「二人とも、傍から見たら夫婦だし」

「夫っ!?」

「うぇ!?」



にやりと笑いながら“夫婦”の部分を強調したカノン

その事に思わず赤くなる未来の顔



「流石に夫婦の時間を邪魔する程、常識がない人間じゃない」

「ふ、夫婦じゃないから!カノン、違うってば!!」

「そう言いながらも、顔がどんどん真っ赤になっていってる未来だったと」

「〜〜〜〜っ!」



くすくす笑いながら未来を弄っていくカノン

はっきり言えば悪戯っ子の人間なのだ、カノンは







次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ