短編集

□守り抜いたもの
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「フロンティア事変」が終わりを告げてから数ヶ月が経過。
事件後の顛末として、宇宙で行方知れずとなったマムを除くマリア、調、切歌、そしてウェル博士は逮捕…
その後は国際法廷での裁判となるはずであったのだが、米国政府等の情報開示と捜査介入の頑なな拒否と、日本政府のそれ以上の追及もなく…
結果として、それぞれの罪状は消滅、国連監視下による特別保護観察下に置かれることとなった





それが、「フロンティア事変」の顛末…




「カノンさん」

「あぁ、セレナにマリア」



空に浮かぶ月を見ながらいろいろ考えていた私に声をかけてきた車椅子に乗ったその少女…
かつてFISに所属し、マリアが最後に纏った白銀のシンフォギアの本来の装者であるセレナ・カデンツァヴナ・イヴ

そして、その車椅子を押す彼女の姉であるマリア



「また月を見ていたの?」

「まぁね」

「カノンさんは月が好きですね」

「そうかしら」



保護観察下にあるマリアは本来ならば自由に行動をすることはできない

だがそれでも、マリアをはじめとする調や切歌の保護観察官を引き受けた風鳴司令のお陰で割と自由に過ごせている

そこに…マリアがずっと亡くしたと思っていた妹のセレナを連れた私が姿を見せた時は彼女の顔は今でも思い出せる







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