翼持ちて奏でる剣と魔法の舞

□A's編
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数時間後。
なのはやフェイトたち管理局組とアリサやすずか、士郎や桃子といった保護者や民間協力者組みが弦十郎の案内で二課本部から風鳴邸へと移動してから数時間が経過していた。
それからようやく刹那と翼は了子から解放され、風鳴邸へと続く家路を帰っている最中だった。
了子に連れて行かれてからメディカルチェックとシンフォギアXDのデータ採取と色々とやらされた結果、刹那と翼は疲れた顔をしている。
ちなみに翼のシンフォギアXDは再度リミッターを掛けられ、通常のシンフォギア形態へと戻っている。



「流石に疲れた…。櫻井女史も色々と張り切りすぎだ…」

「確かに今回の櫻井女史はちょっと目が怖かった…ι」



データ採取時の了子の顔を思い出したのか、少々背中が寒くなった二人。
よほど了子のテンションに圧倒されたようだ。
それほどまでに了子が張り切っていたと言うのが丸分かりだ。




「刹那」

「ん?」



リディアンから風鳴邸本邸へと続く帰り道で一度足を止めて刹那の名前を呼んだ翼。
その事に刹那も足を止めた。



「あの…ありがとう…。わたしが辛い時とか、負けそうになった時に一緒にいて…傍にいてくれて」

「……」

「わたし、きっとこれからも刹那に色々迷惑をかけると思う…。でも、刹那の隣に立てるように頑張るから…だから、その…///



次第に言葉が小さくなっていく翼。
その事に刹那は小さく笑いながら翼に近づき、翼を抱きしめた。



「あ、あの…刹那…?///

「まったく、一体どれだけ私は想われているんだろうな…翼に」

「ぁ…」

「翼、私にとって翼は片翼だ。翼にとって私がそうであるように。私の隣には、翼が必要だ」

「っ!///

「だから、私から離れるな…何があっても」



翼が必要だという刹那に翼の耳と顔は一気に真っ赤に染まった。
出会ってから刹那に一目惚れだった翼。
共に居たい…隣に立ち続けたいとずっと思っていた想い。
だがそれは家族と言う壁が存在し、なかなか言い出せずにいた。
だがその壁を刹那自らが壊したのだ。



「刹那…わたし、風鳴翼は…あなたが好きです…///

「あぁ…。翼、私の傍にいて欲しい」

「はい…///



その日…二つの剣は一つになった





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