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□夢
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「…キッド。話がある」
「うるせェなァ…俺は無ェ」
「…何をそんなにイラついている」
「…あァ?」
「海へ出る時に…決めた事だ」
「…。チッ」
舌打ちをし、手にした酒瓶を乱暴に煽る
「…お前が…たかが1人の女にここまで翻弄されるとはな」
「…うるせェぞ」
「今日ははっきり言わせてもらう。」
「…黙れ」
「俺達の船に女は要らない。面倒なトラブルが必ず出てくる。船長が女に翻弄されれば、クルーに不信感が生まれる。そして一味は崩壊する。」
「…。」
「お前は器用じゃない。節度を保ち続ける事は不可能だ…そして俺も…」
「?!…お前………」
「俺の夢はお前を海賊王にする事…ただ一つだ。これ以上欲は出さない」
「…。」
「…少し頭を冷やせ」
溜め息をつき扉に手をかけるキラー
「…悪かったな」
とキッドは声を掛けた
キラーが出て行った部屋で深い溜め息をついたキッドは天井を見つめ、
この海に踏み出す頃の事を思い返していた
「…何をやってんだァ?俺は」
そう呟くと目を閉じた