red

□夢
1ページ/6ページ

「…キッド。話がある」

「うるせェなァ…俺は無ェ」

「…何をそんなにイラついている」

「…あァ?」

「海へ出る時に…決めた事だ」

「…。チッ」

舌打ちをし、手にした酒瓶を乱暴に煽る

「…お前が…たかが1人の女にここまで翻弄されるとはな」

「…うるせェぞ」

「今日ははっきり言わせてもらう。」

「…黙れ」

「俺達の船に女は要らない。面倒なトラブルが必ず出てくる。船長が女に翻弄されれば、クルーに不信感が生まれる。そして一味は崩壊する。」

「…。」

「お前は器用じゃない。節度を保ち続ける事は不可能だ…そして俺も…」

「?!…お前………」

「俺の夢はお前を海賊王にする事…ただ一つだ。これ以上欲は出さない」

「…。」

「…少し頭を冷やせ」

溜め息をつき扉に手をかけるキラー

「…悪かったな」

とキッドは声を掛けた

キラーが出て行った部屋で深い溜め息をついたキッドは天井を見つめ、

この海に踏み出す頃の事を思い返していた

「…何をやってんだァ?俺は」

そう呟くと目を閉じた
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ