砂狼

□出逢い
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「狼じゃん。
 我愛羅がさっきゆったのってこいつじゃん?」

「わからん、
 ただこいつ俺たちを
 守る気のようだ」

 「なんだぁこいつやる気か?
 獣風情が皮剥いで売ってやるよ」

いかにもチンピラ風です
といったかんじの男が
下卑た笑みでそう叫ぶと

鎖鎌を狼に向かってなげた

そのあとは一瞬だった

狼が一声吠えた

ばちばち

とんでくる鎖鎌が帯電し
そこを触媒に
稲妻が駆け抜けた

雷よりも高電圧な紫色の
稲妻が忍たちの間を駆け抜け

たちあがるものなど
ひとりもいなかった

狼は振り向いた

「ままつじゃんっ?」

そういってカンクロウは
狼にたいして臨戦体制を
とろうとした

「待て」

それを我愛羅が手で制した
『くぅん』

狼は耳をたらし尻尾をしまい
我愛羅の前に伏せた
狼の服従のポーズである

「我愛羅の飼い犬…ではないよな?」

テマリが驚いた目できく

「付いてくるか?」

テマリの発言を無視し
一言いった

狼は鼻を我愛羅の足元に
ずいと近づけ頷いた
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