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□カタオモイ
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----カタオモイ----

KyuHyun×EunHyuk←DongHae



「ねーヒョク・・・って、わああああ!!」
「ぅわ!! ドンヘ?!」
「お早うございますドンヘヒョン」

借りてた上着を返すついでになんかDVDでも借りようかなって。
なにげなくヒョクチェの部屋を訪れたら、大変なことになった。

「え・・・っと・・・」
「見んなドンヘ離せキュヒョナあああ!!」
「嫌です」

固まる俺の真ん前で、シャツを捲くり上げられてるヒョクチェ。
その白い肩に後ろから噛み付いて、手を休める気配のないキュヒョナ。

「ちょ・・っと、ばか! なんで普通に進めてんの?!」
「やめる理由はないからです」

・・・これって完全に、そーゆーコトしようとしてた感じだよね?
ヒョクの髪は既に乱れてるし、唇がなんかいつもよりさらに赤い。
お早うったっておもいっきり真昼間なのに!!
こんな時間からなにやってんだよふたりとも・・・

・・・と大いに思うけど、ヒョクのなめらかそうな肌から目が離せない。

「ドンヘ!! お前もなんでそのまま見てんの?!」
「やめる理由はないからかな」

キュヒョナの言葉をなぞって答える。
てっきり出てけって言うのはキュヒョナかと思ったのに、言わないから。
触れられない代わりに、ちょっとくらいヒョクチェの可愛いとこ見たい。

「・・・神様、こいつら言葉通じないんですけどー!!」
「やだなぁ、愛しのヒョクチェの言葉を聞かない訳ないじゃないですか」
「お、俺の方がちゃんと聞いてる!! ヒョク、サランヘ!!」

喚きたてるヒョクにキュヒョナがそんな風に囁くから、思わず対抗。

「お前ら愛でテキトーにごまかすなー!! 誰か助けて・・・」
「適当じゃないですよ。証明してあげますね?」
「俺だって超ホンキなのにー!! ヒョクううう」

キュヒョナに抱きしめられてるヒョクの足に縋り付いた。
適当な訳ないじゃん!!
こんなに愛してるのに・・・キュヒョナより俺の方が絶対!!

なんとか想いが伝わらないかと、一生懸命見つめてみる。
そのあいだにもキュヒョナは『証明』を進めていた。
細くて長いキュヒョナの指先が、くすぐるみたいに肌を滑っていく。

「・・・ッ、ん・・・」
小さく肩を震わせたと思ったら、ヒョクは俺を一瞬見て真っ赤になる。
首のそのあたり弱いんだ・・・
くそう可愛い!!
俺が見つけたかったのに!!

「ヒョン? どうしたんですか? いつもみたいに声、出さないんですか?」
「そーだよヒョク。俺にも聞かせてよ」
「・・・ばかゆーなッ」

今にも泣きそうになって文句を言うヒョクに睨まれる。
思わずぞくっとしてしまった。
ベッドの上で半裸にされて、後ろから撫で回されて。
実際触ってるキュヒョナが死ぬほど羨ましいけど、そんな光景を真正面から見れるのも・・・
それはそれでとっても役得かもしれない。

「意地はらないでくださいよ、ね?」
「・・・んんッ、あ・・」
俺でもつい引き込まれそうな、甘くて深い声がつくる囁き。
それを直接鼓膜に吹き込まれたんだから、ヒョクは耐えられずに小さく喘いだ。
・・・ヤバイ・・・可愛い。

「そうそう、いい子ですね。素直が一番ですよ」
「・・・うん。・・・俺も、そー思う・・・」
「素直に、ヤダって・・・ばッ!!」

背中だか腰だか、俺には見えないところでなにかが行われてるらしい。
ヒョクは嫌がりながらも細い体をくねらせる。
そんな様子に心がざわついてきた。
心臓が耳元に来たみたいに、どくんどくんとうるさい。

「ほら、・・・いいでしょ?」
「あ、ちょ・・・と!! 待ってッ」
「やめる理由はないって、言ったじゃないですか」
「んッ・・・じゃあドンヘ、・・見ないでッ・・・」

うう、そう言われても目はどうしたって釘付けなんだけど。
だけど・・・そろそろ色々と苦しすぎるかも・・・

「ヒョクチェ、ヒョン・・・」
「いやッ!・・・ダメ!」
「わあああああ!!」
ホントにダメだよ!!
キュヒョナの手がヒョクのベルトを外しにかかって、ヒョクより俺が慌ててしまう。
いてもたってもいられなくなってがばっと立ち上がった。

「ドンヘヒョン、どうしました?」
どうしたじゃないよこのサディストが!!

これ以上見てたらヤバイって!
今だってほぼ毎晩、ヒョクを夢に見るっていうのに。
トゥギヒョンと同室で寝られなくなったらどうしてくれるの。

「ヒョク、これ、ありがと!!」
目的のはずだった上着をその辺に放り込んで、俺はばたばた逃げ出した。
「どん、へ・・・」
ドアを閉める直前に、ヒョクが小さく呼んでくれた声が耳に残る。

「はあ、はあ・・・」
階段使ったけど1階分だけなのに、やけに息切れして治まらない。
「?・・・どうしたドンヘ」
部屋でピアノを弾いてたトゥギヒョンにぶんぶん頭を振って、とりあえず毛布に潜り込んだ。





                  *





「痛い痛いよーヒョクううう」
「はーなーれーろー」
抱きつこうとしたトコロをぐいぐい阻まれてる。

「ヒョクチェヒョン嫌がってるんで、離れていただけませんか」
当たり前のように寄り添っていたキュヒョナが、しれっとそんなコトを言う。
お前はなんでまたその体勢なワケ?
ソファに腰掛けたキュヒョナは、自分の足の間にヒョクを座らせてる。

「おはようのハグくらいしたい!!」
「イーヤーだー」
腕をいっぱいに伸ばして俺を退けるヒョクの顔は、またゆでダコみたい。
一生懸命俺と目が合わないようにしてるカンジがする。

「こんな好きなのにヒョクうううう」
「うるさい!! ドンヘはしばらく近づくな!!」
「ほら、あっちでシウォン氏がお待ちなんで、さっさと行ってください」
「やだー!! ヒョクのそばにいるー!!」

駄々っ子になるのくらい理解していただけないだろうか。
昨日のアレが恥ずかしかったからって、なんで俺だけこんな扱いなの?!
俺にはそれでキュヒョナにはお咎めナシなんて、ヒドいよズルいよ。

ああ、これが片想いの切なさか。

「ドンヘ、お前うるさいからこっち来い」
「うわ! 離せよおおお」
シウォンの馬鹿力で引っ張られてく俺を、にこやかに見下ろすキュヒョナの余裕。
こうなるの分かってて昨日、出てけとは言わなかったんだな。
その頭のよさがなんとも、憎らしくてたまらない。

「いつか奪ってやるからなー!!」
俺の絶叫は虚しく響いて消えるのだった。


----End----




ヒョクたんが誰とくっついていようと、ドンヘちゃんの存在というのは無視できないと思うんですね。
というワケでドタバタ三角関係です(`・ω・´)
アホの子vs秀才マンネの図が好きなだけともいうwww
でも報われないドンヘちゃん萌。←


2012.10.27

 


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