銀魂部屋

□朧月
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どこをどういったのかはもう覚えていない。
気づいたら、知らない村に来ていた。
辺りを見回すが、見覚えのない建物がならんでいるだけ。
俺は怖くなって、路地裏に足を向けた。
―・・・俺を追いかけてくる二つの気配になんて少しも気づかづに・・・。

「っ・・・」

為五郎兄さんは大丈夫だろうか。
あの人は優しい人だったから、兄や姉達が故意にほおっておくことはないだろうが、心配だ。
生きていたら良いけど、もし死んでしまっていたら・・・っ。
そんな嫌な考えにたどりついたその時だった。
俺は目の前に立つ二人の男に気がついた。

「だ、れ・・・?」

「・・・・・」

何も言わず、ニヤニヤと嫌らしい表情を浮かべながら、男がしゃがみ込んでくる。
そして―・・・。

「なっ!?や、やめ・・・!ンん!」

男の手が俺の肩を強くつかみ、地面に押し倒される。
瞬間的に恐怖を感じて声を上げようとするが、口を押さえられた挙句、猿轡をされそれは叶わなかった。
俺恐怖と驚愕で何もできないでいると、気を良くしたのか、男の手が体をまさぐってき始めた。

「っ!・・・ン!」

気持ち悪い気持わるい気持ち悪い!
体中がざわざわと男達の手を拒絶する。
その感覚を境に、俺は火がついたかのように暴れだす。

「チッ」

視界の端に、男達が短刀を構えるのが見えたその時。
頭の中に、目を押さえて横たわる為五郎兄さんの姿が浮かんでくる。
そうだ、あのときもこんな感じで―・・・あいつらが、俺が暴れるもんだから動きを止めようとして刀を。




















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