T
□愛という糧を得て恋は育っていく
1ページ/8ページ
それは…
あまりにも、突然の出来事だったんだ。
「………あ…?」
何気なく目をやった先…カガリの首筋に残るのは明らかに…愛の証。
「…カガリ。これ、どうしたの。」
「…えっ?」
「…ここ。首筋に…もしかしてキス…」
「んええぇっ!!!?」
僕が最後まで言い終える前に真っ赤になる。
カガリは本当に分かりやすい。
嘘が下手な上に…
やっぱり、女の子なんだね…
そんな、口に出せば殴られそうな言葉を飲み込んで僕は、カガリのあまりの慌てようについ吹き出した。
「…何だよ!…なっ、何が可笑しいっていうんだよ…っ!?」
強気な言葉も今いち迫力不足。
…こんな風にカガリに魔法をかけるなんて、アスラン。
君は…
「…もっと目立たないようにしないとさ。」
「…何の事だ?」
「…キスマーク。」
赤紫に肌色を変えるくらいに刻み付けておきながら、全く自覚ないなんてさ。
大胆というか…?
「…アスラン。」
「…なんだ…?」
.