私立流星学園

□第九話
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夏休みに入る数日前、秋名は姉である夏名に電話をかけていた。
『秋名、どうしたの?』
「夏休み入って二週間くらい帰れない」
『どうして?』
「球技大会で優勝して海外旅行行くことになったから」
『どこに行くの?』
「ボストン」
秋名の答えに夏名は一瞬言葉を無くした。
『誰と行くの?ボストン以外には行かない?』
「喜一と後三人、予定はボストンだけ」
『そう。分かったわ。気をつけるのよ?』
「うん」
夏名の言葉に頷くと秋名は電話を切っていた。
そして荷物の整理に向かった。


一方夏名は秋名との電話の後、すぐに別の人物に電話をかけていた。
『はい、もしもし』
「流堂くん、秋名とボストンに行くんですって?」
電話の相手は喜一だった。
『え?あぁ、行きますけど?』
「秋名が帰ってきて少しでも様子がおかしかったら承知しないわよ?」
『へ?あの、それどういう』
喜一の困惑の言葉を最後まで聞かずに夏名は通話を切っていた。
そして夏名は次々と電話をかけだした。
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