私立流星学園

□第八話
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球技大会も終わり期末テストの時期がやってきた。
「これが範囲だからしっかり勉強しとけよ」
担任の隆二が範囲を書いた紙を配りながら言ってきた。
「テストか。勉強しとかないとな」
喜一は苦笑を浮かべながら呟いた。
「秋名、一緒に勉強しないか?」
「勉強する必要がない」
「秋名はそうだろうけどな」
秋名の言葉に喜一は苦笑を浮かべていた。
「流堂くん、また若咲くんに頼ってるのかい?」
二人の様子を見ていた滝が苦笑を浮かべて言ってきた。
「期末って中間より範囲広いだろ?教科も増えるから俺にとったら大変でさ」
一組にいる以上喜一もそれなりに頭が良いのだが、気を抜くと一気に順位が下がってしまうのが進学科だ。
「だからさ秋名、一緒に勉強しようぜ?」
「あぁ、それなら僕とあいつも一緒に勉強しても良いかな?」
滝は首を傾げながら問い掛けてきた。
「二人っきりの方が良いんじゃないのか?」
喜一は滝と柏崎の関係を知っているので気を使ってそう問い掛けていた。
喜一の問い掛けに滝は少し頬を染めて視線を逸らしていた。
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