銀の魔法使い

□第六話
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ユエがシリウスの使い魔になって数日経ったある日、ユエは街の様子が変わっていくことに気づいた。
「なんだか騒がしくなってきた」
「そりゃ建国記念祭の日が近いからな」
「建国記念祭?」
シリウスの言葉にユエもブランも首を傾げていた。
「この国が建てられたことを祝う祭りだ。他の国から来た商人とかが店出すから珍しい物が食べれるぞ」
珍しい物、と聞いてユエがピクリと反応した。
「何時なんだ?」
「確か二週間後だったな」
「ユエ様、人が大量に集まる行事は危険だと思うのですが」
ブランが言うとユエは小さく眉をひそめていた。
「お前ら二人で居たら平気だろ?」
心配顔のブランと不満顔のユエを指差しながらシリウスは言った。
「二人?お前は来ないのか?」
意外そうにシリウスを見ながらブランが言った。
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