銀の魔法使い

□第二話
1ページ/9ページ

家に帰りシリウスは夜まで眠り夕食を食べると魔物討伐の支度を始めた。
闇に紛れる漆黒のロープを着ていると部屋の扉がノックされた。
「どうぞ」
シリウスがそう言うと扉が開き父であるヨシュアが入ってきた。
「討伐に行くのか?」
「そうだけど」
「一人でか?」
「いや、後二人いるみたい」
話している間にもシリウスは支度を整えていく。
最後に銀の十字架をモチーフにしたペンダントが首からかかっているのを確認して支度は終わった。
「怪我はしないようにな」
「俺はそんなヘマしないよ」
ヨシュアの言葉にシリウスはそう返したがヨシュアは何も言わずに部屋を出て行った。
シリウスはそれを見送り城に向かった。
城の裏口には二人の魔術師がシリウスを待っていた。
その二人というのは昨日ディアの部屋にいた二人だった。
「じゃあ行くか」
今回の討伐隊での隊長はシリウスだ。
「じゃあ飛ぶから服の端持って放すなよ」
その指示に二人の魔術師はシリウスの服の端を握っていた。
「風」
その一言でその場から三人の姿が消えていた。

場所は変わりここは魔物に潰された村の近くの森だ。
魔物は人界に現れると森に身を隠すことが多い。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ