獣使い

□第八話
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「あれ、イシュタル、その馬ってキャトルニアの馬じゃなかったっけ?」
帰ってきたイシュタルを出迎えたカーディナルは馬を見ながら問いかけた。
「懐かれまして」
「そうなんだ。厩番呼んでこようか?」
「いえ、林で世話をしようと思っているので」
「ふぅん。まぁその方が良いかもね」
「では私は林に行きますので」
「あぁ、イシュタル」
「はい?」
「言うのが遅くなったけど、お帰り」
「…ただいま、戻りました」
そう言ってからイシュタルは林に行きリューシュを置いて、ガルバディアに報告を済ませて林に戻ってきた。
林に戻ったイシュタルはリューシュの世話をしていた。
「大分急がせたから疲れただろ。ありがとうな」
リューシュの体を洗いながらイシュタルは告げた。
その言葉にリューシュは嬉しそうに鳴き、擦りよってきた。
「こら、くすぐったいだろ」
小さく笑いながらイシュタルはリューシュと戯れていた。
しばらくそうしていたイシュタルだったが、傍にいたティティが林の入り口に目を向けたことに気付いた。
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