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□君と一緒にいたい
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【君と一緒にいたい】
どんなときでも、明けない朝はない。
久々に会ったのに、幸せな時間が過ぎるのは残酷なほど早い。
既にベットから出ている封真は着替えを終えようとしていた。しかし、そんな封真を俺はまだベットの中で見いる。
眠いからとかではなく、ベットから出るのも、着替えるのも遅いのはワザと。
理由をわかっているのか、いないのか封真はそれに対して何も言わない。苦笑しながら着替えを手伝ってくれさえする。
「ほら、神威。着替えなきゃ」
着替え終えた封真は俺の服を持ってベットへ腰を降ろした。
ばっと被っていたシーツを剥ぎ取り、すばやく俺を抱き起こす。一瞬の事で頭がクラクラした。
「目が覚めただろ?」
意地悪く笑う封真を睨みながら、しかたなく着替えを始めた。
でも、ゆっくりと。
いつもの倍以上時間をかけて動く。
それでも時間が過ぎるのは早い。