中編・短編集
□ロイの日
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「あー・・・、疲れたー・・・」
大きく息を吐いて、テーブルにつっぷす。
日の当たらない場所に置かれたテーブルは、
ひんやりとしていて、気持ち良い。
だが、じっとりとした暑さと汗が、ロイを不快にさせる。
【・・・お疲れ、ロイ】
暑さを感じさせない、涼しいアルトの声。
けれど本人は、やはりロイ同様、汗を流している。
彼らはともに、先程まで乱闘をしていた。
しかも、フィールドはノルフェア。
故に汗をかいているのは、当然ともいえる。
【お疲れさま、二人とも・・・。 どうぞ、コレ】
「お、サンキュー、存主」
【ありがとう、存主】
静かな声で二人にドリンクを渡す存主は、
もう片方の手にタオルを持っている。
次いで渡されたそれを受け取り、汗を拭う。
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