銀魂

□プロローグ
1ページ/1ページ






__雨が、降っていた
満月であろう月は、雲に隠れて見えない
いつもは賑わっている街も、シンとしている
夜だから、ではなく
誰も、いないのだ
ずぶ濡れになり、己の拳を強く握りしめる青年以外、誰も

『…あぁ、僕は』

“僕は、守れなかったんだ”

青年の声は、響くことなく雨にうち消される
青年の頬に、水が伝う
それは、雨か
それとも…

『すまない…__』

悲痛な声は、やはり、闇にかき消された





.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ