言の葉

□第4弾CD
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2【家路】




夕闇の帰り道を
振り返りながら歩く
見慣れた猫背が小さく遠く
見えなくなる

十月の通り雨が
街路樹に残した雫
湿った風が吹けばすぐ
弾けて消えていく

何度も心の中で
大好きな君を想う

神様が叶えてくれた
秋風が包んだ小さな午後
加速する時間を止めて
切り取られたように
この胸に焼き付いている

見知らぬ人の波を
通り過ぎていく僕一人





神様が与えてくれた
君を好きだという甘い気持ち
吹き荒ぶ風の中でも
揺らぐことなく
この胸を暖めている

もう少し寄り道してから帰ろうかな
呟いて
家路を行く僕一人



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