古いモノをお望み?

□大好きな人とはずっと一緒に居たいって思うよね?
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 「お前らってホントにべったりだよな。」


 蛮さんがウンザリした顔を浮かべながら、煙草を咥えてボソリと呟いた。

 仲良くパフェの食べさせ合いっこをしていた私と銀ちゃんは、蛮さんの突然の言葉にキョトンとする。


 「何にもしなくても暑いってのに、何とかなんねぇのか?」
 「え〜?そんなこと言ったって、一体どうしろって言うのさ??」


 ねー!っと同意を求める銀ちゃんににっこり返す私。

 蛮さんが青筋を立てて突っ込みを入れた。


 「ええーい!こんな日くらい離れてろつってんだよこのバカップル!
 さっきからこの暑いってのにイチャイチャベタベタと!見てるこっちが更に暑くなんだろがァ!!」


 怒鳴る蛮さんから逃げるように銀ちゃんがタレ化して私に抱き付いてくる。

 …ホント可愛いんだから銀ちゃんてばっ


 「ウキュー!蛮ちゃんに怒られたよ〜!」
 「蛮さん、銀ちゃんを苛めないでよ!」


 タレ銀ちゃんを抱き止め、蛮さんに向かって言い放つ。


 「もう大丈夫だよ銀ちゃんv私はいつだって貴方の味方ですからね」
 「うん!」


 お互いの頬に口付けながらラブラブモードを全開で出している私達

 私達ラブラブオーラのお陰で、更に空気が暑くなってるね!

 何て思いながら、私はタレてる銀ちゃんをギュウッと抱き締めた。

 そんな中、蛮さんがこめかみを押さえて盛大なため息を吐く。


 「…なあ、マジで思うんだがよ、お前ら時々くらい相手から離れようとか思わねえのか?」
 「何言ってんの蛮ちゃん!そんなの思うワケないじゃん!!」


 ノーマルモードに戻った銀ちゃんが、私を背中から抱き締めてきっぱりと言い切った。


 「好きな人と離れようなんて普通思わないよー。」


 私もニコニコと笑顔を浮かべてそう答える。


 「君が遠くにいても、オレは絶対会いに行くよ」
 「うん!私もそうするよ〜」


 お互いに微笑み合ってから、仲良く蛮さんの方に顔を向けた。


 「つまりはお互いが離れた遠くにいても、オレ達は必ず会いに行くてことだよ!」
 「そういうこと〜」


 周りにハートを飛び散らしながらそういう私達

 蛮さんは付き合ってられないとばかりに、席を立って口を開いた。


 「あ゛〜はいはい。もう勝手に言ってろよゲロ甘バカップル。」


 席を立った蛮さんに銀ちゃんが声を掛ける。


 「どっか行くの蛮ちゃん?」
 「このままお前らのバカップル光線浴び続けてると砂になっちまいそうだからな。タバコでも買いに行ってくる。」


 後ろ手で挨拶しながら、蛮さんは出て行った。


 彼の姿が見えなくなると、私達はお互いを見つめて再度微笑み合った。


 「オレ達が離れ離れになることなんてありえないと思うけどね」
 「そうだね銀ちゃん」




 大好きな人とはずっと一緒に居たいって思うよね?








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