◆緑の書◆
□第4話:翔吾の挑戦
1ページ/22ページ
第四話
翔吾の挑戦
結局、現場復帰までに一週間を要してしまった。その間もモリコ先生は仕事に忙殺されていた。
「さあて、帰って来たからにはバリバリ働いてもらうからね!!」
復帰早々、物騒なお言葉を賜った。モリコ先生の気味の悪い笑みと激しい口調がこの先の地獄を物語る。
「分かっている。遅れた分は体で返すさ。」
「何か間違っている気がするけど……、まあいいわ。放課後、作戦室に集合しなさい。」
なお、今日は土曜日なのだが、御庭番には授業がある。
平日には出動があるため、二時間程度の休憩を入れている。
その穴埋めである。
ちなみに、日曜は当直しか出動しない。
「当直って何するの?」
「聞いた話だが、たまに学校でバレーやらサッカーやらするだろう?それの警護だってさ。まあ、送迎は企画者が責任を持つんだけどな。」
質問する翔吾と答える雪浩……。どうやら翔吾も呼ばれたらしい。
「しかし、御庭番関係者でもない翔吾がなぜ?」
その疑問は集合場所で明らかになった。
→