◆緑の書◆
□第6話:継がれ行く想い
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第六話
継がれ行く想い(前編)
「踏み込みが足りん!!」
おじいさんの竹刀が肩口を狙う!!
「ぐっ!?」
“強い!?”雪浩は感じていた。これ以降もおじいさんの竹刀を受けるので精一杯だった。
「どうした!?お前の力はそんなものか!?」
この老人、隙が無い!?雪浩は突破口を探していた。
「なんか前にも似たような事があったような?」
なぜこんなことになったのか?話は三日前にさかのぼる。
「そう言えば、あんたは受けた技ならなんでも再現できるのよね?」
「技にもよるぞ?身体の柔軟性など再現できないのがあるが。」
「あんた、剣術の継承者になってみない?」
「はぁ?」
で、紹介されたのが“三島天剣流剣術”道場であり、師範三島草龍だった。。
「儂の剣術は一子相伝なんじゃがのう。」
「とは言え、兄さんは継げないのでしょう?私は継ぐ気がないし。」
赤の他人が剣術を継ぐ事にじいさんも渋っていた。
「父さんも今年で60なんだからさ、孫のイタチ君が継げる頃には剣なんて持てないよ?」
「失礼な!!まだまだ現役じゃわい!!」
年の事を言われじいさんは腹を立ててしまった。
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