Pearl

□寡黙の姫君
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寡黙な姫君の成す所業

修羅の日に薔薇を一茎
既に枯死し薔薇を一茎
胸に抱きて生きんとす

華無き泉に留意せよ
貴殿の心に首落つぞ



寡黙な姫君の子守唄

極楽浄土は北の果て
枕に真紅の薔薇一輪
蝶に誘われ行かんとす

夜桜演舞に目を閉じよ
汝の背に荷が増えるのみ



寡黙な姫君の花遊び

枯死の薔薇一輪
真紅の薔薇一輪
棘に指突き微笑まん

其れは一夜の陰なりて
そなたの夢をも恨みざらまし



寡黙な姫君への手向けには
純白の薔薇がよく似合う

水先案内賜ろう
薔薇は要るか要らないか?


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