捧げ物

□日常は空回り
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いい加減、
好きだって気付いて欲しい


*日常は空回り*


「亘」
「ふへっ?」

いきなりだけど、亘を抱きしめた。此処が教室だなんて事は気にしない。

「み、美鶴!どうしたの!?」

思った通り、慌ててる。
…顔は見れないけど。

「亘……」
「み、みつる…?」

勢いでこんな事したけど、特に理由なんかない。ただ抱きしめたいと思っただけで。

このまま告白するなんて考える奴もいるかも知れないけど、俺はそんな告白する気ない。

「……わたる…」

とりあえず名前を呼んでで亘の反応を待つ。

さっきよりも強く、亘の声がよく聞こえるように抱きしめた。

「美鶴…」

こんな事すれば、いくら鈍感でも少しくらい感づいてもいいと思うんだけど…

「具合でも悪いの?」

…駄目ですか?

本気で心配してる時の声で返されて、何だか罪悪感を感じた。

「悪いんなら保健室に…」
「いや、悪くない」
「え?じゃあどうしたの?」

このお人よしは…
率直に言わないと気付けないのか…?
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