その他版権小説

□いらないもの
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そんな言葉を恥ずかしそうに立夏は聞いていた。
「じゃ、俺らも部屋に向かいますか?」
俺が問い手を差し出すと立夏は頷いて、手を握ってくれた。
さっきまでダルかったのが嘘のように身体が軽かった。
立夏が来てくれた時から楽になってきてた。
部屋に入りベッドへと俺達は座った。

「ねぇ、立夏、俺の事大切?」
好きとはあえて聞かなかった。
いや聞けなかった。
怖かったから。
嫌いと言われた瞬間俺はきっと壊れてしまいそうだから。
今以上に…

なんと答えるかと思って立夏を見つめていた。
すると思いがけない言葉が返ってきた。

「馬鹿///大好きに決まってるだろう//」
立夏は真剣に俺の目を見ていってくれた。
俺はその目をみた瞬間わかった。
俺はこの目に支配されているんだ。

その言葉のために俺は戦う。
そして立夏を守りたいから戦う。

立夏の言葉が俺に居場所をくれる。
そして俺の存在を示してくれる。

大好き
大好き
立夏だけが俺を必要としてくれる気がした。
そんな事を考えていると立夏に名前を呼ばれた。

「草灯!!!」
「何、立夏?」
「お前は俺の事どう思ってー」
立夏が聞こうとしている質問を理解して立夏の口を手で塞いだ。
すると驚いている立夏に俺は耳元で囁いた。

「大好きだよ。だから俺を捨てないでね♪」
そう答えて口を塞いでいた手をどけた。
そしてニコリと笑うと立夏は顔を真っ赤にして怒った。
「誰が捨てるか////馬鹿」
そう怒った後ベッドに顔をうずめた。
その仕草があまりにも可愛くて俺は笑ってしまった。
すると立夏は顔を上げて泣きそうな顔をした。
少しやりすぎたと思い慌てて立夏を抱きしめてベッドに横たわる。
「立夏、オヤスミ」
少し戸惑ったが笑って
「オヤスミ、草灯//」
そう言って立夏は眠った。
よほど疲れていたのだろう。
「わざわざありがとう。立夏、大好きだよ」
そう言って俺も目を瞑った。
久しぶりに朝まで寝れた。


★終わり★
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