その他版権小説

□いらないもの
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なんでみんな俺を捨てるの?
律先生も清明も
みんな俺を…

「…ッ」
頭痛で目が覚めた。
最近この夢ばかりみて寝れなかったのだ。
少し寝ては目が覚めてはの繰り返しで。
さっきも小説を読んでいた途中に寝てしまったのだ。
でも結局目は覚めたが…

リビングにある痛み止めをとりに行くために椅子から立ち上がった。

はぁー
自然にため息がこぼれた。
身体も少しだるくなってきた。
きっと疲れのせいだと思う。
重たい身体でやっとの事リビングについた。
そして薬箱から薬を取り出し飲んだ。
少しでも身体を休めるためにベッドに潜り込んだ。
「俺って本当に必要とされてないな…」
らしくもないセリフが出る。
平気といつも言ってるのにでも本当には…凄く嫌…。

「置いていかないで…律先生」
俺が初めて清明と出会った日。
そして
律先生に捨てられた日の夢だ。
俺はてっきり律先生の戦闘機になると思っていた。
そして俺はそれを望んでいた。
だけど律先生は違ったらしい。
俺に名前を与えるのを拒んだのだ。
そして名前を与えてくれた清明も俺を捨たのだ。

「おい、草灯。起きてるか?客が来たぜー」
まだ声変わりのしてない高い声が俺を呼んだ。
「…客ってキオ?」
頭を抱えながら起きあがった。
すると奈津生と瑤二が顔を見合わせて笑った。
少し笑った後二人は声を合わせて言った。
「残念ー。正解は立夏でした♪さっきからソファーで待ってるぜ」
その名前を聞いた瞬間俺は飛び起きた。
そして急いでソファーに向かった。

すると可愛い尻尾をパタパタとさせてソファーに座っていた。
「どうしたの立夏?」
俺が問うと立夏は無邪気な顔で答えた。

「泊まりにきた…」
「母親は大丈夫なの?」
「うん…言ってきたし、しばらく出てこないし…」

少し寂しそうな顔が見えた。
「そっか、ところで寝る所って俺と一緒でいい?それとも一人で寝る?」
俺が聞くと立夏はうつむいて、答えた。
「草灯と一緒でいい//」
立夏がそう答えると瑤二と奈津生は面白そうに笑った。
「熱々のお二人さんだね♪俺ら邪魔ものはサッサと退散しようぜ☆」
奈津生が言うと瑤二も頷いて自分達の部屋に向かう。
「ではお休み、あんまり煩くすんなよ♪」
そう口を揃えて言って部屋の中に入っていった。
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