novel

□ロミオとシンデレラ(替え歌)
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俺らの恋を
悲劇の物語にしないで
世界(ここ)から連れ出して
そんな気分だ

仲間達にオヤスミなさい
せいぜい良い夢をみてくれ
大人はもう寝る時間だろ

むせ返る魅惑のキャラメル
恥じらいの素足を絡める
今夜は何処まで行くんだ

噛みつかないで優しくして
苦いモノはまだ嫌いだな
お前が作るお菓子ばかり食べてたせいだな

知らない事が在るのならば知りたいと思う
「普通だろ?」
一緒に生きたい、明るい世界で、この暗い世界から―――

終わりがない物語
運命に絡めとられてゆく
魔法よ時間を止めてくれ
悪いヤツらに邪魔されちまう
逃げ出したいの深淵(アビス)から
でも運命から逃げられない
そうだな、離れたくない
そうじゃないと楽しくないだろ?
俺と共に生きてくれる?

背伸びをして触れる黒髪
視界の先流れ落ちてく
今だけ業(カルマ)を赦して

「此所」と「彼方(あちら)」の境界線
守る奴は誰も居やしない
越えたら何処まで行けるの

噛みつくほどに痛いほどに好きになってたのは俺だった
世界はでもね俺の事が嫌いらしい
消えかける手を握るたびに思い浮かぶのはお前だけ
連れて行ってよ俺だけの騎士
世界さえも越えて―――

鐘が鳴り響く物語
代償はもう置いてきた
だからね早く見つけてよ
悪い夢に捕まる俺を
きっとあの時もそうだった
「知らない」なんて嘘をついた
そうだな、俺も同じだ
消えて逝くのを恐れてたんだ
まだ俺は此所に居るよ

消える前に俺を連れ去ってくれますか
お前と一緒に生きたいと願っても良いか
まだ生きて居たいと願う事は罪ですか
いっそ記憶も消えてしまえば良いのにな
でもそれは無理な事

大きな犠牲と小さな子供は秤(はかり)にかけられた
どうしようこのままじゃ俺はお前の所に行けないや
でも俺らより欲張りな大人達はそれを喜ぶ
そうだな素直で良いよな
望んだのは黒の騎士でした
嘘をつきすぎた子供は狼に食べられるらしい
どうしようこのままじゃ俺は世界に消えてしまう
その前に連れて行って


 

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