大好き!!
□便りがないのは元気の証
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お兄様へ。
すっかり手紙を書くのを忘れていました。
この前冬眠中の蛇を見つけたよ。山ってすごいね。
あと、こっちでっかいカブトムシがいたんだ。すげぇでかかったよ。
冬は寒すぎてしもやけができたよ。
おろないんってすごいよね。
あ、ちなみにうちで採れた野菜と今の私を送るね。
この野菜ね、めっさうまいんだよ。
なんだって私が一生懸命畑を耕して草抜きして
農薬使わないから虫取って冬なんか藁引いて作ったんだからね。
大事に食えよ。
それと、もうすぐしたら帰れそうなので
その時また野菜もってくね。
なんか骨折した人が退院したみたいでこっちに来るそうなので
私はもういらないみたいです。
残念。
「え、俺らが必死で探してる時こいつ何してたんだよ。」
「野生に戻ってたんだよ。」
「沖田君、それ…」
写真を見るとそこには元気な妹がいた。
太ってはいないが丸くなってて
とても明るい顔をした妹と
無理やり笑わされた感じの老夫婦が写っていた。
「これ…」
「総悟の家の大家さんだ!!!!」
土方と近藤は沖田を見た。
「後ろに写ってるの、俺の家でさぁ。あいつ武州にいる…。」
そう言った沖田の声は少し嬉しそうだった。