大好き!!

□捜索願
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夜。

「見つからなかったわ…どこ行ったのあの子。」
「今真選組総出で探してるから見つかるさ。」
「あぁぁ、早く帰ってきて…。」

兄を囲み、妹を知る者が集まっていた。
歌舞伎町総出で探してもどこにもいない。
警察に頼んで近隣を探してもいない。
兄の不安は募るばかりだった。

「本当に家出したのか。」
「家出じゃなかったらどうしよう…荷物もほとんどあるし、あの書き方じゃ…」
「やめろ。家出だよ。」

しーんと静まり返る。
自殺…
まさかね。
そんなことが頭をよぎる。

「…。」
「おいサド。お前のせいある。」
「…。」
「神楽。やめろ。」
「でも銀ちゃん…」
「いいの、神楽ちゃん。」

気まずい空気の中、もう夜も遅いので
また明日探そうとみんなは解散した。

「…すいません。」
「なんで沖田君が謝るの?」
「いや、俺が人前であんなこと言わなきゃこんなことには…」
「もう!いつの話してるの。あの事があったからっていなくなるような子じゃないのよ。」
「…。」
「今日はもう遅いわ。帰りましょう?」

沖田は深く頭を下げ、土方と帰って行った。

「…そんな子じゃないの。大丈夫。生きてるわ。」
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